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“世界工場”への道
中国出身。2003年来日。京都ピアノ技術専門学校を経て、現在、東京工業大学工学部化学工学科4年に在学中。
趣味は歌を歌うこととサッカー。
 
 

去年の夏休み、二年間ぶりに帰国することになった。中国の現在の経済は急速発展している。都会は毎日変わっている。今中国どんなふうになっているか。帰国前わくわくして、期待していた。私の故郷瀋陽は確かに二年前より高層ビルも多くなったし、道路もひろくなった。町も活き活きしている感じでした。

中国にいる間、「世界工場」という言葉がテレビとか、新聞とかによく出てきた。これは私の興味を引き出した。現在多くの「Made in China」と標示された製品が世界に進出したのである。これは私が日本にいたときよく感じされた。100円SHOPの商品とか、野菜果物などの食べ物とか、よく見れば大体中国産のものである。でも[世界工場]という呼び方は中国にとってふさわしいかどうか、これに対して私の意見を述べたい。

今の段階で中国はまだ「世界工場」ではないと思う。いわゆる「世界工場」とは、通常、一国の製造業において、多くの企業と製品が世界の市場において主要な地位を占めることを指している。「世界工場」と呼ばれる国家の重要産業には、少なくとも一部の企業が生産能力、新製品の開発能力、技術革新の能力、経営管理といった面において、世界の先頭に立ち、その製品が世界市場の中、大きなシェアを取得し、場合によって独占的な地位を獲得することも考えられる。もし上述の概念に基づいて判断すれば、まず、私は現在の中国はまだ「世界工場」ではないと思う。第一に、中国工業の生産高が世界におけるシェアが依然として小さいのである。第二に、中国では工業製品の生産量が大きいにもかかわらず、その品目は少なく、等級が低い上、付加価値が低い。われわれのR&Dの能力、そして自主革新の能力が低いことに尽きる。そのため、中国企業が独自の技術に基づいて、開発した製品はいまだに少ない。第三に、現在の中国では、全世界をリードする製造業の企業はまだ非常に少ない。現在、多くの大型輸出企業は、加工製造工場であるか、もしくは多国籍企業の生産チェーンにおける最後の一つの部分にすぎない。従って、技術含有量の高い「Made in China」の製品が世界市場の主流になるまでには、まだ長い道のりがある。

中国はいまただの作業場だけである。この作業場がどうやって工場になるか。解決策を考えなければならない。この問題のかぎになるのは「質」である。「Made in China」の製品はいつも値段安いという感じされる。安いのはいいことだけど商品の質はどうだろう。最近いろんなところで中国の製品の質について疑われた。製造業が「質」を上昇させてこの問題解決できれば中国は「世界工場」との距離が徐々に縮小され、将来の中国が一つの「世界工場」になることは十分考えられる。

 
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