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今の私が感じることと将来の夢
ウガンダ出身。2008年4月来日。
早稲田大学国際教養学部国際教養学科3年在学中。
趣味は、チャレンジすること。現在、日本語と日本の生活にチャレンジしています。
将来の夢は、日本とウガンダを共にハッピーにするビジネスをすること。
 
 

私はウガンダから来た一人の留学生として、日本に来て最初に受けた心の衝撃について書こうと思います。この心の衝撃は、今までいた場所を離れ、新しい環境に移ったときに感じる混乱のようでした。どうしてこの心の衝撃を書こうと思ったかと言うと、たぶん、多くの留学生が遠く祖国を離れて日本に来て、私と同じように心の衝撃を受けたと思うからです。

最初に日本に来たとき、私の周りは知らない人ばかりで、町を歩けば私の知らない言葉を話す人ばかりでした。家族や友達がとても遠くに感じ、自分が正しい選択をしたかどうか不安になりました。この全てが重なり、この全てが創り出す新しい環境が引き起こす心の混乱が心の衝撃の原因であると私は考えます。一人ぼっちの気分になったり、いらいらしたり、疲れを感じ、悩んでいたからです。

私は、アフリカのウガンダから日本に来て、多くの新しい経験をしました。食べ物は、前に食べていたものと違い、母国ウガンダと比べて、人の外見も違い、話す言葉や態度も違い、全て心の衝撃の原因でした。私は、どのように、心の衝撃を克服したらよいかということを考えることさえできず、ただ時間が過ぎるのみでした。

私は、自分を日本になじませようと、日本とウガンダの違いを受け入れようと努力しましたが、とても時間がかかりましたし、日本とウガンダの違いを、私が、どこまで受け入れられたか、はなはだ疑問です。それでも私が心の衝撃を克服できた理由は、自分を日本になじませようと努力したことではなく、自分を自分らしくしている時にできた友達のおかげだと思います。

留学生の友達や日本の友達は、いつも「ウガンダについて教えて」と話しかけてくれ、また、レストランに連れて行っては、いろいろな日本の料理を紹介しては、試食させてくれたり、仲良くしてくれたので、心のケアになり、だんだんと気分が良くなってきました。それでも、自分の部屋に戻ったときは、独りぼっちな気分になり、時には泣いてしまいました。しかし、私の周りの人達はみんな英語が話せる外人だったので、だんだん会話を通じて仲良くなり、気持ちも落ち着き、気分が良くなりました。

しかし、私の住んでいたところでは、私の周りの外国人(日本人以外の人)は、みんな観光客だったので、1ケ月くらいで、国に帰ってしまうため、いつも別れの時がやってきました。そのため、時間はかかりましたが、日本になじませようと作っている自分ではなく、自分らしく自由に振る舞っているときにできた友達の支えによって、私は、徐々に心の衝撃を克服することができました。

私は、いま思うに、自分らしく自由に振る舞っているときにできた友達は大切だと思います。自分を無理に環境に合わせようとするのではなく、いかに自然な気持ちをその環境の中で感じられるかが、大事であり、気持ちを通じ合える人たちが必要であり、またそれは偶然のなせることかもしれません。またその偶然も、日々自分をいかにしたら、自分らしく自由に自分の心を高めるか、ということを心がけることによって、その偶然が得られると私は今信じています。

私の将来の夢は、友人の一人からもらった一冊の本をみて、ウガンダにいた時考えた将来の夢をより具体的なイメージでとらえることができた気がします。その本には約60年前の日本各地の写真が載っていました。まさに今の私の祖国ウガンダを感じさせる風景です。この写真を見たとき、ウガンダも遅くても60年後は今の日本のようになれるかな、と感じました。今のウガンダが必要としているものは、当時の日本人の国を復興したいという気持ちと、当時の日本が必要とした技術だと私は思います。現在の進歩した技術が必要なことはもちろんですが、その進んだ技術に到達する過程も、私は今のウガンダの人々も知る必要があるとおもいます。私は当時の日本人の国を復興したいという気持ちと、当時の日本の技術(今は日本では、必要とされていない、例えば竹竿で井戸を掘る技術など)と、今の進んだ技術をウガンダに教えれば、日本とウガンダはともにハッピーになるビジネスが作れるとおもいます。このビジネスを作ることが私の将来の夢です。

 
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